知財ニュース

知財ニュース

2021/12/28

米国商標法を改正する商標近代化法(TMA: Trademark Modernization Act)が2021年12月18日に施行され、現行商標法(LANHAM法)が改正されました。

この改正により、2021年12月27日から、請求人にとっても負担の大きい当事者系手続によることなく、第三者は実際に使用されていない登録に対して、Expungement proceedings(登録の抹消)又はReexamination proceedings(再審査)を請求することができるようになります。しかし、請求人には「対象の商標が使用されていないこと」を事前に調査しその結果を提出することが求められます。

また、職権によっても上記手続きが開始されることがありますので、出願人又は権利者が使用宣誓書を提出する際はより慎重な検討が望まれます。

このほか、取消審判請求事由(一度も使用されたことがないこと)の追加、応答期間の短縮(拒絶理由により3か月(プラス延長請求可)の場合あり)(※2022年12月施行予定)、審査中の出願に対する情報提供(LETTER OF PROTEST)の制度化、商標権に基づく差止請求の要件の明確化、代理人変更手続の変更、等の改正があります。

ご不明な点がございましたら、当所担当弁理士までお問い合わせください。

2018/11/15

カナダ新商標法の施行日が2019日6月17日に決定しました。新商標法は、現状の商標制度を大きく変更するものです。
主な変更点は以下の通りです。

  1. 出願時に使用状況を記載する必要がなくなります。
  2. 登録の条件であった使用宣誓書の提出は不要となります。係属中の出願も対象となるため、使用宣誓書提出期間にある出願は、使用宣誓書を提出することなく施行日以降に登録料を納付することにより登録されます。
  3. 自他商品等識別力の有無について、職権審査の対象となります。
  4. 分割出願ができるようになります。
  5. 存続期間が、15年間から10年間に短縮されます。但し、現在の存続期間には影響がありません。
  6. ニース協定による国際分類が導入され、料金も区分数に応じて変更することになります。
  7. マドリッド議定書に加盟します。
    加盟日(発効日)は同日6月17日に決定しました。(2019年3月27日追記)

 
2.に記載の通り、使用宣誓書の提出が不要となるため、他人の商標を盗用・模倣した不正出願が急増しているといわれています。
ご不明な点がございましたら、当所担当弁理士までお問い合わせください。

2018/08/24

2018年8月10日、メキシコ改正産業財産法が施行されました。商標に関する主な改正点は以下の通りです。

  1. 商標登録から3年後3か月以内に使用宣誓書の提出が必要となりました。
  2. 音、匂い、ホログラム、トレードドレスが商標として保護の対象に含まれるようになりました。
  3. 同意書の提出により、拒絶理由を克服できることがあります。
  4. 証明商標の登録が受けられるようになりました。
  5. クラスヘディングの使用は認められなくなり、ニース協定の区分に従って指定商品・役務を記載する必要があります。
  6. セカンダリーミーニング(使用による特別顕著性)を獲得した商標は登録が認められるようになりました。
  7. 異議申立は、審査において必ず考慮されることになりました。
  8. 「bad faith(悪意)」が拒絶理由・取消理由に含まれるようになりました。

 
改正法の詳細については、下記連邦官報をご参照下さい。

http://dof.gob.mx/nota_detalle.php?codigo=5523102&fecha=18/05/2018 (スペイン語)

使用宣誓書の記載事項や対象となる出願・登録等の詳細については、追加情報が入り次第、このページでお知らせします。